年間90隻以上新造船が誕生している海事都市今治では、毎週のように進水式が実施されています。船舶が大型化したため、国内ではドックでの建造が大半を占めますが、海事都市今治の造船業の中心地波止浜湾では船台で建造している造船所が殆どです。支綱切断を行うと、船首についているシャンパンが割られ、船台から船が滑り、着水します。その迫力には圧倒されますが、建造に携わった造船所の社員は祈るような気持ちになるといいます。その様子を次世代を担う子どもたちが見る機会として進水式見学会を実施しています。見学会には造船所、日本中小型造船工業会、今治商工会議所等の支援を戴きますが、進水式という生きた教材を基に、一人でも多くの子どもたちにモノづくりの素晴らしさ、船を造るダイナミックさを感じてもらいたいという願いがあります。世界で活躍する地場産業である造船業、物資を運び国民の生活を担っている海運業を肌で感じ、海事都市今治を担っていく人材がこの中から出てきてもらいたいですね。