2012年1月20日金曜日

感謝祭

「日本最大の海事都市今治」には海事産業の工場が多くあります。一般の方々から「船造りの現場を見学したい」「是非、大きな船を近くで見てみたい」という要望をいただきますが、常に安全に配慮しながら、高操業を続ける造船所の作業現場に一般の方が入ることはなかなか難しいところです。
「バリシップ」の際や、こういった地元向け「感謝祭」のようなイベントの際に限って、竣工前の新造船や、製造中のブロックなどを間近で見る機会が提供されます。 今回、今治市で最も大きな敷地を有する大西町の造船所では5,350台積の自動車運搬船が披露されました。見学ルートでは造船所のブロック組立工場を経由して、建造中のドック、竣工前の船舶など、一枚の鉄板から大きな船が出来上がるまでの工程を見学することができました。 ばら積み船と比べると、自動車運搬船は縦のボリュームがあり、船体が壁のように見えます。船の中に入ると、大型カーフェリーのように自動車を積込める階層が何階もあり、船内からも大きさを感じ、自動車を大量に運ぶことに特化した船であることが実感できます。 この「感謝祭」には地域住民と招待された小学生が多数参加しました。地元で操業できることに造船所が「感謝」の意を表すために、船造りの現場を披露する機会は、船造りにおけるスケールの大きさを感じて貰うことで、「次世代の海事人材育成」に欠かせない事業になっています。