2010年2月25日木曜日

今治北高インターンシップ その1

2月9日(火)から3日間、今治市内の海運会社等で愛媛県立今治北高校商業科2年生のインターンシップが行われました。
3年目を迎えた今回は、海運会社8社と日本海事協会今治支部のご協力をいただき、9社20名が海事産業の現場を体験しました。
この海運会社では、二人の社員が生徒に付きっ切りで海運会社の業務を紹介し、一人の生徒は海運会社が支払う帳票の整理を行い、もう一人の生徒は船などから来る英語のメールの報告を行い、業務を交替しながら処理していました。世界の海を走っている船から絶え間なくメールで報告が送られてきますので、即座に確実に対応しなくてはなりません。
英語理解と帳簿整理、いずれも生徒にとっては学校で学習する部分の応用になります。学業と職場で必要とされる能力が結びついているイメージが広がれば、将来進路を選択する際の有力な候補に海運会社がなってくると思います。

2010年2月22日月曜日

世界の海賊と村上水軍

2月14日(日)今治市村上水軍博物館で瀬戸内しまなみ大学水軍講座「世界の海賊と村上水軍」が開催されました。この講座では東海大学の山田教授が「現代の海賊の実像」のテーマで、村上水軍博物館の矢野館長、田中学芸員が「瀬戸内海における中世海賊の実像」について講演されました。
日本の中世「海賊」の代表である村上水軍は、中世の海の秩序を守るべき存在として活躍した集団とみるべきで、「水軍」・「安全保障」・「流通」・「漁民」というキーワードがあり、現在の「海賊」は「沿岸漁民」・「アウトサイダー」・「テロリスト」・「軍」などで構成され、同じ「海賊」とよばれる集団であっても、現在のイメージで村上水軍を見るのは間違いであるという内容でした。
海賊行為が繰り広げられるソマリア沖を通る商船の中には日本の支配船、即ち今治オーナーの船もたくさん含まれます。私達の国民生活や企業活動に必要な物資の殆どが海上交通で運ばれている現在、海上交通の安全が確保できないと非常に不安定な状況になってしまいます。
「公海の安全は誰が守るのか」というテーマを分析していくと、中世村上水軍の存在がクローズアップされてくるように思えます。

2010年2月2日火曜日

今治市外航海運セミナー in 今治北高

1月27日(水)愛媛県立今治北高等学校1年生320名を対象に今治市外航海運セミナーを開催しました。海運業を中心とした海事産業の現状を紹介する事で、生徒が将来の進路・就職に対する考える上で貴重な情報を提供することができました。
セミナーには同校のOB2名の外航海運オーナーが出席されましたが、卒業してから海運業につくまでの経緯を紹介し、今治市を本拠に活躍する外航海運業の現状を語りながら、今治市の海運業・造船業は世界に誇れる産業であることを強調しました。
結びに先輩講師からはドラマ「坂の上の雲」で引用された福沢諭吉翁の「一身独立して一国独立す」の言葉を紹介し、国際化が益々進む中で「一人ひとりが見識・人生観・使命を考えて、身を立てることを思い、毎日自分の将来について考える時間を持って欲しい」その上で、「将来、海運業をはじめとする海事産業に一緒に携われれば嬉しい」とメッセージを贈りました。
生徒からは、「海運業に就くには、どのような知識・技術を身につければ良いか」といった質問が寄せられ、「今治市の海事産業の規模の大きさに驚いたが、今日の話を聞いて、地元に貢献できる人間になりたい」との意見が聞かれました。