日本の中世「海賊」の代表である村上水軍は、中世の海の秩序を守るべき存在として活躍した集団とみるべきで、「水軍」・「安全保障」・「流通」・「漁民」というキーワードがあり、現在の「海賊」は「沿岸漁民」・「アウトサイダー」・「テロリスト」・「軍」などで構成され、同じ「海賊」とよばれる集団であっても、現在のイメージで村上水軍を見るのは間違いであるという内容でした。
海賊行為が繰り広げられるソマリア沖を通る商船の中には日本の支配船、即ち今治オーナーの船もたくさん含まれます。私達の国民生活や企業活動に必要な物資の殆どが海上交通で運ばれている現在、海上交通の安全が確保できないと非常に不安定な状況になってしまいます。
「公海の安全は誰が守るのか」というテーマを分析していくと、中世村上水軍の存在がクローズアップされてくるように思えます。