2011年1月28日金曜日

今治市外航海運セミナーin弓削



12月15日国立弓削商船高等専門学校で「今治市外航海運セミナー」が今治市外航海運協議会・今治市の共催で開催されました。今回で5回目のこのセミナー、OBである海運会社の代表者が講師として母校の後輩に外航海運業界の現状と学生に期待することを伝えに行くセミナーになっています。
海運業界は市況の波で浮き沈みはありますが、その中でも「今治オーナー」の地位はゆるぎないものになっており、「今治オーナー」の中には3大オペレーターに次ぐ船隊規模を擁する会社も存在する現状を紹介しました。そのオペレーターと「今治オーナー」は一心同体の関係で、「事故を起こさず、安全で経済的な運航をすること」を目的としている唇歯の関係であることを紹介しました。
オペレーターもオーナーも船舶管理を行いますから、そこで乗船経験のある海技者の監督がいないと安全な航海が出来ない。高いレベルでの船舶管理の技術が要求されますが、その海技者の監督候補として、弓削商船高専の学生が期待されています。
 学生に対して、オーナーから「心身共に健康で、ライセンスをきちんと取得して、出来れば英語も学習し、海運業に羽ばたいて欲しい」とエールが送られました。

2011年1月21日金曜日

小池船長講演会


 1029日今治市立北郷中学校で「小池船長講演会」が今治市外航海運協議会・今治市の共催で開催されました。小池船長は北郷中学校のOBで「母校の生徒の将来にお役に立てるのであれば」、ということで講師を引き受けていただき、全校生徒440名、PTAなど般50名が講演会に参加しました。
 講演会ではDVDなどで海運や船の紹介を行い、最大級の25人乗り膨張式救命筏の展帳実演がありました。救命筏が展帳される機会は緊急の時以外ではありませんので、非常に珍しい機会で生徒も来場者も興奮している様子が伺えました。
 小池船長の講演は「カピタン小池の帰巣講演」と題して、中学校の生活、弓削商船高専での生活、船乗りでの生活、陸上での会社員生活等を先輩として生徒に語りかけました。また、「今治市は世界で類を見ない海運・造船を含む海事産業の街であり、今治地区の存在価値は非常に高い」ことを紹介しました。
 生徒からは「航海中の心境は?」「訪れた国の数や、食べ物の印象は?」などの質問が出されましたが、「夢を持って希望を持って将来を見つめて欲しい。何がしたいのか、どうしたいのか、無駄な経験など無いので、何でもやってみよう」といったアドバイスが生徒に贈られました。
 先輩の船長としての様々な経験を基にした講演に、後輩が続いてくれればと思います。

2011年1月17日月曜日

大学公開講演会

11月27日今治地域地場産業振興センターで造船系大学の公開講演会が開催されました。現在、海技者育成を含めた、海事系教育機関は安定した就職率の高さとは裏腹に、入学志願率の低迷という課題があり、その解決のため様々な取り組みを進めています。今回の公開講演会は、そういった目的から一般向けの親しみやすいテーマと、14の造船所を擁する海事都市今治ならではの造船技術者向けのテーマで開催されました。
講演会には進学を控えた高校生や、造船所の設計担当者、大学OBで既に造船所をリタイヤした方など幅広い聴講者が集まって来ていました。大学側は少子化の中で、海事都市を支える技術者を育成するため、多くの学生を受け入れたいと積極的にPRを進めているようです。
他の教育機関でも、大学教授を高校に派遣してセミナーを開催したり、体験入校や、オープンキャンパスなどを実施しています。
海事系教育機関を卒業すると、就職は海事産業がメインになります。国民の生活を支える海上輸送に携わるスケールの大きさ、グローバルさを皆さんに知ってもらい、将来海事産業に進み、海事都市を構成する一員になって欲しいと思います。

2011年1月5日水曜日

「日本丸」出港

10月26日(火)5日間の寄港も終わりを告げ、「日本丸」がいよいよ出港する時がやってきました。出港のお別れ「登檣礼」を乗船訓練中の弓削商船高専商船学科の学生が行い、大きな声で「ごきげんよう~」と叫ぶと、陸上から波方海技短大の学生が負けじと「ごきげんよう~」とエールを返していました。近い将来の日本の海上輸送を担う若者たちのやりとりは壮観でした。
その隣で、10年ほど先には海事産業を進路として選ぶ機会が回ってくる子どもたちが「バリシップ2011」の旗を振って出港のお見送りをしました。子どもたちは「日本丸を毎日見に来たよ」、「高いところに登りたい」、「大きなお船に乗ってみたい」等歓声が上がっていました。
海上では、波方海技短大の練習船に小学生が乗り込み、登檣礼や出港の様子を見学しました。練習船から「日本丸」と陸上の様子を見て、教官から説明を受けることができてとても良い経験になったようです。
「日本丸」が寄港することでこそできる、海への関心を深める「海事啓発」事業を「バリシップ2011」の際にも是非実施したいと思っています。