2011年9月22日木曜日

水軍レース


730日、今治市宮窪町の村上水軍博物館前で第19回水軍レース大会が開催されました。各地で行われている、カッターレースとは異なり、村上水軍が活躍していた船である小早船を復元し、12人の漕ぎ手が乗り込みスピードを競います。レースで使う小早船は和船大工棟梁渡邊忠一さんの手により建造された、歴史と匠の技を感じさせる船です。
慣れない「櫓」を動かしながら船を前に進めますが、黄色い歓声を受けても、なかなか思うように動かないようで、蛇行している船もたくさんありました。
「能島村上水軍」をキーワードに能島でのお花見、水軍レース大会や弓道大会など、海の歴史の息吹を感じさせるイベントが地元住民の手で開催され、海事都市今治の文化を育んでいます。

2011年9月20日火曜日

船舶海洋工学研修

530日から15日間、旧今治コンピュータカレッジで「船舶海洋工学研修」が各造船所の設計担当者を中心として約40名を対象に開催されました。
この研修は今治地域造船技術センターと(独)海上技術安全研究所の主催で、(社)日本中小型造船工業会の共催事業となり、内容は造船技術センターの設計者向け版といった位置づけですが、サテライト方式を使い、東京三鷹の海上技術安全研究所と今治・相生・因島の3か所で同時に講義を受けることができ、その場で質問などができるシステムとなっています。地方に居ながら研究の先端講義をリアルタイムで受講できることは、各社にとっても、受講生にとっても負担が少なく、画期的なシステムといえます。
各社の技術者はOJTで各社独自の設計方法を習得していきますが、この研修を受けることでその内容が理論的に裏付けされ、先進の講義を受けることで、更なる技術開発につながることが期待されます。


2011年9月16日金曜日

造船技術センター初級実技



4月から始まっています、今治地域造船技術センターも終盤を迎え、連日実技の向上を目指した研修が続いています。
暑い研修所の中で、バーナーを当てて練習用鋼材を溶接しています。眩い火花が飛び散り、鋼材が溶接されて行きますが、溶接ラインがぶれずに真っ直ぐ安定した溶接をできるようになるのが難しいようです。講師が横で付きっ切りで「そうだいいぞ、そのままで続けろ」などと指導しています。出来上がった鋼材に講師が点数をつけ、高得点の研修生は表彰されます。講師の指導と点数に、「もう一度やってみる」と練習用鋼材を手にして研修生が溶接を始めます。
  こうしてベテラン講師の指導で「匠の技」を身に着けた研修生が、続々と現場に出て経験を積むことで完成度の高さが評判の「日本の船」が造りだされ、七つの海で活躍することになります。

2011年9月15日木曜日

出前海事教室「今治海上保安部のお仕事」

7月4日(月)出前海事教室「今治海上保安部のお仕事」講演会が今治市立宮窪中学校で全校生徒77名を対象に開催されました。
 この取り組みは、今治市が海事都市構想の基本指針「次世代の人材育成」を目指し、海や船に親しむ機会をということで、海の安全、海の職業を知るために今治海上保安部に講演いただいています。
 海の安全を守るために、日夜で活躍している海上保安官になるにはどうしたらよいか、海のシーズンを迎え、自らの安全を守るためにどうするべきかといったことを映像を交えて講演がありました。  「海が好きだった」から保安官を職業に選んだ職員は、「皆さんを守るために殉職することもある」といった決意も生徒に示しました。
 生徒たちは、海での安全を守るためにどうすればよいか、危機に際したときの対応方法などを学んだようです。

2011年9月2日金曜日

「日本丸」出港「登檣礼」

「バリシップ2011」を締めくくる、航海訓練所帆船「日本丸」の出港・「登檣礼」です。朝から生憎の雨模様でしたが、出港の10時には小降りになるという天気予報を信じての「登檣礼」でした。「日本丸」出港を地元の幼稚園児、保育園児、波方海技短大の学生や一般の方が見守る中、訓練生はマストに一歩一歩登って行き、そのたび子どもたちが「がんばれー」と歓声を上げていました。訓練生がそれぞれが配置につくと、先頭の学生の大きな号令があり、訓練生の「ごきげんよう~」という合唱は海事都市今治の未来に向けて響き渡ったように思えました。海や船をキーワードに5万人を超える人が集まった「バリシップ2011」、それぞれの想いが積み重なり立派に開催することができました。海事都市今治の海の街づくりはまだまだ続きます。