2008年8月26日火曜日

帆船「今治丸」今治出港

今回の「日本丸」今治寄港では出来るだけたくさんの子どもたちに「日本丸」に見たり、触れたりする機会を提供したいと考えました。最後の「登檣礼」と出港見送りには保育園児が駆けつけてくれました。
保育園児から中学生まで様々な年齢層の子どもに「日本丸」を見ていただきましたが、子ども達の心にどのように残ったのでしょうか。再三触れましたが、今回の帆船「日本丸」寄港をきっかけにこの中から少しでも海事産業に進む若者が出てきてくれれば素晴らしいことだと思います。
訓練生にとっての「日本丸」は船員となる基礎を学ぶ厳しい訓練と、共同生活を送った仲間を作る場になります。海事都市今治にとっての「日本丸」は、子どもが「日本丸」を通じて「海への興味」を強く持ち、夢を抱く存在であったと思います。
最も見ごたえのあると聞いていた出港時の「登檣礼」を見守りました。大きな声で高いマストから「ごきげんよう」と叫ぶ訓練生に感動を覚え、今回の「日本丸」寄港の始終を振り返ると、思わず泣けてしまいました。これからも子ども達が海への興味を持つような取り組みを進めていきたいと思います。

2008年8月25日月曜日

帆船「日本丸」一般公開見学

8月1日は「日本丸」一般公開見学がありました。午前中は今治市内の小・中学生を招待し、「日本丸」見学の機会を用意しました。
訓練生がそれぞれの持ち場で、「日本丸」の装備品について、どのように使用しているのか丁寧な説明を受け、子ども達が触って実際に体験できたものもありました。訓練生の掛け声と共に子ども達の歓声が船外まで聞こえ、楽しそうに下船する子ども達の顔が印象的でした。普段、見ることの出来ない「日本丸」に大きな興味が湧いたのだと思いますが、その興味を船長・機関長へと抱き続ける子どもが出てきてもらいたいものです。
午後からは一般市民の方にも見学していただきました。平成2年以来18年ぶりの寄港となり大勢の見学者が訪れましたが、前回の寄港が記憶に残っている方がとても多く、また、非常に詳しい方が多いことに驚きました。「次はいつ今治に呼んでくれるんで?」と多くの見学者からリクエストを受けました。

2008年8月22日金曜日

帆船「日本丸」セイルドリル

“海事都市今治”寄港中の帆船「日本丸」は毎日、見所が用意されていました。7月31日はセイルドリル(総帆展帆)訓練が行なわれました。縦方向の18枚、横方向の18枚合わせて36枚の帆を訓練生が教官の指示のもと「わっしょい」という掛け声を出しながら順番に開いていきます。
全ての帆を開き終わるまでに1時間30分ほどかかりました。その作業の様子を「日本丸」教官の解説を聞きながら岸壁から大勢の市民が見守っていました。艦橋にはセイルドリルを船上から見学している参加者が見えます。このチームワークが要求される大変な作業、そして全ての帆が張られた美しさ、船上から見学した小中学生にはどのように映ったでしょうか。
このセイルドリル、強風、雷などで実施が出来ないこともあるそうです。当日は暑かったですが、セイルドリルには絶好の天候だったようです。そしてこの時張られた「帆」ですが、歴代訓練生の「手作り」だそうです。「日本丸」で訓練した訓練生の脈々と連なる気脈が伝統へとなり、「日本丸に乗り込み訓練した」という経験と誇りが訓練生の心に受け継がれていくのでしょう。

2008年8月21日木曜日

帆船「日本丸」ライトアップ

「日本丸」が“海事都市今治”に寄港中の7月29日から8月1日まで夜間のライトアップがありました。7月30日はしまなみ海道もライトアップする日でしたから、大勢のカメラマンが会場を訪れ、思い思いの場所で写真を撮っていました。
寄港期間中は夏休みということもあり、昼間は家族連れの見学者が多く見られ、夜間は大人同士の見学者が多かったように感じましたが、昼夜を問わず、見学者の多さに今治市民の関心の高さがうかがえました。 「日本丸」に乗船している乗組員や訓練生の家族の方の訪問も多くありましたが、訪問者にはつい先日まで「日本丸」に乗船していた波方海技短大の学生もたくさんいたようです。長い間、厳しい訓練の場として過ごした思い出の「日本丸」が懐かしく思えたのでしょう。「太平洋の白鳥」とも呼ばれる「日本丸」には人を惹きつける優しさがあるのかもしれません。

2008年8月20日水曜日

帆船「日本丸」入港歓迎式

体験航海を終えた「日本丸」の入港歓迎式典を開催しました。今治寿太鼓保存会の皆さんによる勇壮な太鼓の演奏でオープニングを向かえ、「日本丸」をバックに“海事都市今治”を代表して今治市長の挨拶があり、駆けつけていただいた多数のご来賓にも歓迎をしていただきました。
歓迎式典には体験航海に参加した小中学生にも出席してもらい、代表して小学生と中学生の二人としまなみ大使がお世話になった、「日本丸」乗組員と訓練生に感謝と歓迎の花束を贈呈しました。
体験航海に参加した小中学生と保護者の皆さんには朝早くから長い一日になったと思いますが、盛りだくさんのメニューが用意された「日本丸」での航海やこの式典に参加したことがこの夏休みの大きな思い出になったのではないでしょうか。近い将来、訓練生として「日本丸」に乗り込む参加者が出てくるかもしれません。
7月29日、日本で一番暑いまちであった海事都市今治は、日本で一番海に親しいまちであったと思います。

2008年8月15日金曜日

帆船「日本丸」体験航海 その2

帆船「日本丸」は今治市の沖合に出て、帆を張る訓練をしました。全ての帆を開くことは出来ませんが、そのうち1枚だけ参加者と訓練生が一緒になって帆を張りました。「わっしょい、わっしょい」といいながらロープを引っ張ると少しずつ帆が張れていきます。帆が張れた様子を見て皆満足そうに見上げていました。しばらくの間燧灘を帆で進みました。
体験航海では、船の設備や海図での説明など海洋講座とロープワーク、ヤシ摺りなどの体験事業のメニューが数多く用意されました。参加した子ども達や同行した保護者も大変暑い中でしたが、(この日は今治市が全国一の暑さでした)貴重な体験の機会を楽しんでいました。
参加した子ども達からは「大きくて感動した」「船員の大変さがわかった。」「船員になってみたいと思った」「もっといろんなことを知りたい」「また、参加したい」などの感想が聞けました。今回参加した子ども達から未来の船員が出て欲しいものです。

2008年8月14日木曜日

帆船「日本丸」体験航海 その1

平成20年7月29日に航海訓練所帆船「日本丸」の寄港事業の目玉の一つである体験航海を実施しました。今治市内の小中学生で応募の結果抽選された30名が体験航海に参加しました。
当日は朝早くから「日本丸」に乗り込み、ライフジャケットを着用するなど安全教育講習を受けた後、「日本丸」の紹介や船員になるための紹介を受け、今治港蔵敷埠頭を出港しました。
操舵室や機関室、訓練生の居住区など船内の見学のあとは、デッキで説明を受けました。船に関係する様々な説明を受けていると、今治海上保安部の巡視艇「いよなみ」と海上保安庁のヘリコプターが「日本丸」に近づいてきました。「いよなみ」にも小中学生の体験乗船参加者が乗り込み「日本丸」としばらくの間伴走しました。
参加した子ども達は、訓練生の規則正しい生活や、訓練の様子を興味深く見学していました。
(つづく)