2011年7月22日金曜日

バリシップ見学会 工場・新造船見学会 その3


「バリシップ見学会」潮冷熱新都市工場の様子です。オフィス・工場共に新しいこともあり、あらゆるものが整然として、近代化された様子が覗え、来場者に好印象を与えていました。最新のプレス機では細かい制御ができ、細やかな造型も製作できるため、子どもたちが喜ぶ作品もたくさんありました。
エアコンや冷蔵庫など日常生活で見ている機器が、船に載せるために大型化して製造する説明を受けると、子どもたちもその大きさや性能に目を輝かして見ていました。
そのエアコンや冷蔵庫の技術を使い、液体窒素の冷凍教室やキャラクターの冷風機で体験できました。「自社の誇る技術」をどうやって来場者に理解してもらうか、社員の皆さんが一生懸命考えて準備されたのだと思います。来場者にアピールするために、「自社の技術力」を再認識する機会となったのではないでしょうか。

2011年7月19日火曜日

バリシップ見学会 工場・新造船見学会 その2


「バリシップ見学会」の工場・新造船見学会で最も来場者の多かった今治造船㈱本社工場の見学会です。見学会といいながら、用意されたプログラムはさながら「船のテーマパーク」のようでした。写真のような模擬式典の体験をはじめ、高所作業車、クレーンでのUFOキャッチャーなど船を造る設備を利用しての体験、実際に完成した新造船の見学など、一日中来場者が楽しめるプログラムがふんだんに用意されていました。

造船所の普段の操業では、安全第一に効率的な作業が必要とされますので、その中での一般の見学対応は難しいところがあります。「バリシップ2011」で来場する皆さんのために、工場の操業を止めて、安全を確保した上で、楽しく「船造り」の現場に触れてもらうための貴重な機会を用意していただきました。
見学会を実施する企業の負担は並大抵のものではありません。そこには「地場産業である海事産業を知ってもらいたい」、「次世代につなげて欲しい」といった大きな願いがあります。

2011年7月15日金曜日

バリシップ見学会 工場・新造船見学会


「バリシップ見学会」の目玉である、工場・新造船見学会は開催前から前評判の高く、実施企業の力の入れ様も非常に強いものがありました。安全に、楽しく工場を見学するための準備は大変であったと思います。子どもたちは学校からバリシップ2011会場と工場を移動するツアーで「バリシップ見学会」を楽しむことが出来ました。
檜垣造船㈱波方工場では、鉄板から船が出来上がっていく様子が順を追ってみていくことができました。中でも大きな鉄板が人の作業で曲げられていく姿に子どもたちの興味がそそられていました。「どうして、鉄が曲るのだろう?どうして鉄で出来た船が浮かぶのだろう?」そういった疑問が、溢れるように湧いてきて説明する作業員に矢継ぎ早に聞いていました。それぞれの場所に配置された作業員から詳しい説明を聞くと、船を造られていくイメージが湧き、工場を出て行く時にはちょっとした「造船博士」になったように見えます。このまま好奇心を持ち続けて欲しいと思います。

2011年7月14日木曜日

バリシップ見学会 その4


 「バリシップ2011」メイン会場では、色々な団体がオープンスペースに出展していました。旧今治コンピュータカレッジでは「今治物産協会」が今治の名産をPRし、テクスポート今治では今治名物の数々のメニューを食することができました。
 今治地区海運組合では、「21日に会場に来る一般市民に喜んでもらうため」に幾度と無く打合せを重ねてこの日を迎えたようです。エントランスでは「ポンポン船レース」で子どもたちの人気を集め、ブースでは未来の船長さん姿の「缶バッチ」の製作、組合員の所有する内航船を紹介する映像など、手作りで工夫を凝らした「おもてなし」が行われました。子どもたちの歓声が準備の苦労を癒してくれたのではないでしょうか。
 そして打合せを重ね、協力して準備を進めることで、地域を越えて連帯感が芽生え、共に歩む気運が醸成される。これも「バリシップ2011」ならではの効果だと思います。

2011年7月12日火曜日

バリシップ見学会 その3


「バリシップ2011」展示会場の目玉、操船シミュレーターです。本来、船員が訓練するための高機能で高価なシステムですが、今回は一般公開用に子どもでも楽しく扱えるシステムに変更して展示されていました。
来島海峡を航行するシチュエーションで、天候も晴れ・雨、昼・夜と条件が自由に設定できます。操船してみると、船がなかなか思う方向に進んでくれず、操船の難しさを体験できます。子どもたちのやめに水先案内人として、近未来の船員である弓削商船高専の学生が協力してくれました。学生も学校ではカリキュラムの一つとして真剣に学んでいますが、彼らに続く子どもたちのために優しくレクチャーしていました。
船を動かすことを疑似体験できた子どもたちからは、「船を動かすのが難しかった」、「ゲームみたいで楽しかった」、「将来船に乗りたい、船を動かしたい」などといった感想が聞かれました。

2011年7月8日金曜日

バリシップ見学会その2


「バリシップ2011」に出展している企業を次世代を担う小中学生に隈なく訪問してもらおうという目的で実施した「海事deクイズラリー」の様子です。1コースで8箇所ブースを回り、その間に色々な海事に関する問題を解いていきます。会場を訪れた子どもたちには大変好評で、とても楽しそうに会場の中を次の問題に向かって駆けていました。
いつもは業界のお取引先と真剣な表情で話しているブースの担当者が、子どもたちに笑顔で楽しそうに説明する姿が印象的でした。出展企業にとっては直接のメリットは無いかも知れません。ただ、クイズラリーに挑戦した子どもたちの中から、興味がわいて海事産業へ進路を取る子どもたちが出てくるかも知れません。海事産業は日常の生活で実感しにくい産業です。「バリシップ2011」の機会を通じて、「船を造る・船を動かす・船で物を運ぶ」ためにたくさんの人と、正確に動く機器が必要であることを理解していただけたと思います。

2011年7月4日月曜日

バリシップ見学会その1


「バリシップ2011」の開催目的である、「次世代の海事人材育成を目指した海事啓発イベントを行なう。」ための「バリシップ見学会」が5月21日(土)開催されました。一人でも多くの方に海事産業を知っていただくために、バリシップ会場も特別に一般公開されましたが、朝から写真のように多くの来場者が訪れました。
 会場では、この日のために各パビリオンが準備した、来場者へのおもてなしがありました。企業PRは勿論、展示している舶用機器が船舶でどのように使われているかの紹介も、一般来場者に対してされていました。一般来場者に混じって、地元海事都市今治の主要な取引先の家族が来場するので、出展社も「気が抜けない」で紹介していたようです。
 見学した子どもたちが、日本最大の海事都市今治の世界における地位、海事産業のダイナミックさなどを感じて、将来海事産業に進む人材が育ってくれればという願いが、産業界の共通した願いでもあります。

2011年7月1日金曜日

バリシップ2011 セミナー・プレゼンテーション


「バリシップ2011」では、出展社によるプレゼンテーションが自社製品・技術・サービスのPRの機会として数多く開催され、ニーズを捉えたプレゼンに多くの関係者が聴講していました。
 今回からの目玉である「特別セミナー」では、“C”ゾーンで船主セミナーと、船舶の技術フォーラムにわかれ、2日間開催されました。
 写真はその中でも、海事都市今治出身の大阪大学大学院柏木教授による「実海域での船の性能推定法の現状」のセミナーの様子です。柏木教授は市内の高校を卒業後、大学に進学し船舶工学に進路を取られました。現在教壇に立たれながら、海事都市今治から船舶工学に進学する学生が少ない寂しい状況に、「次世代の学生を育てたい」という強い気持ちからこのセミナーを引き受けたそうです。船舶工学の世界では、大手企業と大学が産学一体で研究する事例が減り、個人ベースの研究となっていて、日本の船舶工学の地位も危ういものになってきているそうです。何とか、こういった流れに歯止めをかけるきっかけにバリシップがなることも開催意義の一つだと思います。